短波・中波DX局を狙う「ちょいぺ」には、アンテナが大切
「ちょいペ」の基本は、手軽にDXペディションが出来ること。しかし、短波や中波でDX局を狙う場合、市販のバーチカルアンテナ(SONYのAN-12など)では物足りないケースもあります。
その場合に、「ちょいペ」をやっているDXer間で評判なのが、イギリスのWellbrook Communications社から発売されている、ALA100。これは広帯域のアンプで、長波~短波の広いバンドをカバーしています。
このアンプに接続するワイヤーアンテナを架設するための立木があるロケーションが便利でしょう。ワイヤー自体は、1辺1~2m程度を三角形または四角形の形に出来れば良く、木一本と枝さえあれば十分です。
工作が出来る方は、ホームセンターで木の棒を買い、クロス上に組み立てたりして、アンテナ枠を作ったものを持って行くのも良いでしょう。この場合、手軽に指向性アンテナが使える環境が出来ることになります。
電子工作も出来る方は、このALA-100と組み合わせ、単一指向性のFLAGアンテナに挑戦してみては如何でしょう。このアンテナを使用した場合の成果は素晴らしく、川崎市東扇島でも、夕方に北米中波局がずらーと並んだ実績もあります。
FLAGアンテナの作り方など詳しい説明は、三才ブックスから発売されている「BCLライフ2011」に書かれています。
他に、Wellbrook Communications社からはALA-1530S+ポータブルという機種も発売されています。こちらは、アンテナに同軸ケーブルを使用するもので、それ以外の点はALA-100と変わりません。
ちょいペには軽量なラジオで
「ちょいペ」を行う場所にはコンセントが無いので、乾電池やバッテリーで運用出来るラジオ・受信機が必須となります。必然的に、ポータブルラジオやノートPCに接続して使用するPerseus等のSDR受信機を使用することになります。
SDR受信機は大変高価です。よほど財布の紐に余裕が無いと、おいそれと購入出来る品物ではありません。そこで、ポータブルラジオの登場となります。
かつてはポータブルBCLラジオと言えばSONYと云えたのですが、今は中国や台湾製のラジオが主流。特に、中国ラジオメーカーのDEGEN、TECSUN、KCHIBO、REDSUN等のメーカーから発売されているBCLラジオは、価格は1万円以下と格安。その中でも、DEGENから発売されているDE1103は、かなりの高評価を得ているBCLラジオで、SONYのICF-SW7600GRと同等以上との評価をする人もいます。
但し、DE1103用のACアダブターを使うと、ノイズで使い物にならない。操作性が他メーカーの機種に比べると良くない。などの問題もあり、乾電池での運用でしか聞けません。まさに、ちょいペ用のラジオと言えるかも知れません。
検索サイトで「DE1103」のキーワードを入れると、モニター記事が見つかりますので、詳細はそちらを参考にして下さい。
なお、このラジオを含めた中華ラジオは、「楽天ショップ」、「アマゾン」、「価格.com」、「Yahooショッピング」などの代表的なショッピングサイトで購入出来る他に、上海にある日本語ショッピングサイト「ワールド無線」では、日本国内のショッピングサイトよりも安い価格で購入することが出来ます。
ポータブル機にはゲインコントロールを
通常、ALA100等の高ゲインのアンテナをポータブルBCLラジオに接続すると、過入力となってしまい、短波帯がラジオ日経だらけ。そんな状況になってしまうのも不思議ではありません。
そこで登場するのが、ゲインコントロールが出来るアッテネータです。これで、過入力を抑止出来るレベルまで入力ゲインを落とし、快適なDXが可能になります。
ボリュームとアンテナコネクタで自作出来る場合は良いのですが、それが出来ない場合は、製品を購入した方が経済的です。
ここで普及しているのが、楽天ショップ内にあるApexRadioから発売されている35BNC-AT。屋外アンテナや屋内用ループアンテナなどのBNCタイプの同軸ケーブルを、アンテナ入力端子がミニピンプラグ(3.5Φ 2極)へ接続するための専用変換ケーブルと、可変アッテネーター内蔵したものです。
しかし、ALA100を含む、イギリスのWellbrook Communications社から発売されているアンテナの出力はBNCでは無くMコネ。そのため、変換コネクタが必要です。 この変換コネクタも、ApexRadioで購入が出来ます。・・・但し、秋葉原の秋月電子の方が圧倒的に安いです。(苦笑)